200362

                講 義 概 要

科 目 名 : 日本社会論演習II

授:   三和 良一

対   象 : 修士課程 3学期(18)期生

1.科目のねらい: 

 日本社会の特性は、いろいろな面からとらえることができる。この講義では、原始時代から現代に至る日本の経済の発展の歴史を概観しながら、資源・産業(農業・鉱業・工業・サービス業)・経済活動(生産・流通・分配)・国際関係(貿易・為替)・経済政策(財政・金融)・経済主体(企業家・労働者)など経済の面から、日本社会の特性を明らかにすることをねらいとする。

2.講義内容:

 @日本の前近代社会

           旧石器時代から戦国時代までの日本社会はどのような特徴を示しているのか。大陸文化の移入を出発点としながら、日本的独自性はどのように形成されてきたのか。現代日本社会の奥深くに潜む原日本的基層は、どのようなものなのか。

A江戸時代の日本社会

          近代日本の出発点となる江戸時代の社会はどのような姿であったのか。「近代日本社会の封建性」と呼ばれる特性は、どのように形成されてきたのか。

B明治時代の日本社会

          日本の近代化はどのように進められてきたのか。西欧からの新しいものの導入、江戸時代からの古いものの継承の実像を解明する。

C大正・昭和前期の日本社会

          近代日本の「くにのかたち」が確立した時期の社会は、どのような特徴を持っていたのか。最後の帝国主義国と呼ばれる日本の「対外侵略性」の実態はなんであったのか。

D昭和後期の日本社会

          敗戦国日本は、連合国占領下にどのような社会構造的改革を進めたのか。高度経済成長を実現した日本の力の源泉はなんであったのか。

E日本社会の現在

          成熟した経済社会となった日本社会は、いま、どのような問題点をかかえているのか。    

3.使用テキスト: 三和良一『概説日本経済史 近現代』(第2版) 2002年 東京大学出版会

4.参考必読文献: 網野善彦『日本社会の歴史』上・中      1997年 岩波新書

 

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